今こそ絵本 読んでみない?

大人になってからこそ深く感じる、子どもと読む絵本

ありえないことがあるから この世は楽しいんだぜ

 

ありえーるでしょ!?

なんて某洗濯用洗剤のCMがあるが

人生ありえることだけじゃない。

ありえないことがありえるのさ。

 

この『ありえない!』は

字のごとくありえない事が続く。

アメリカンジョークみたいな会話なので日本人にとってこのジョークはズバッとこない。

どこか“なぞかけ”に近いからなのか、ひと会話終わったら時間差で“あぁ〜そういうことね、ふふ”と理解してから面白いまでが遠い。

ただ私はアメリカンジョークは大好きだ。面白いより上手いが勝つ時もある。

妙に納得してしまい笑うまで行かず。そこが面白い。

 

絵の描き方と言うか貼り方と言うか、観たことあるぞと思ったら

はらぺこあおむし」の作者であった。だからだ。

絵が今にも動き出しそうな、人形劇を観ているかのよう。

そういった意味では舞台を観ているようで笑うより見入ってしまうのである。

 

その中でもネズミのセリフ

「ありえないことがあるから この世は楽しいんだぜ」

いきなり名言をぶっ込んで来るところもアメリカンだ。

 

『現実は小説より奇なり』というくらい生きているうちは小さなことから大きなことまでありえないことの連発だ。

それを人は見過ごしがちだが良く考えてほしい。自分がしていることを。

例を言おう、私の場合だが。

私がお付き合い!?ありえない! 私が結婚!?ありえない!

私が母!?ありえない! 私が毎日料理!? ありえない!

ほらね、ありえないの連続なのだ。

だがこのありえないをありえるに変えたのは日々の頑張り。

・・・ということにする。

車だってそろそろ浮くし、リニアできたら都市間を分単位で移動できちゃうし、
ありえない!って事はありえる前の助走にしか過ぎないのだ。

 

バナナからひよこが生まれる日もそう遠くないだろう。

 

鮮やかさ      ☆☆☆☆

アメリカンジョーク ☆☆☆☆

ありえない!    ☆☆☆☆☆

 

 

【ありえない!】

エリック・カール

アーサー・ビナード