私は夫婦で言い合いがあった場合、お酒のアテとアイスを買う。
子どもじみている。でもしょうがない。これでも頑張って機嫌をとっている。
この『けんかのきもち』は
“こうた”と喧嘩した“たい”の、その後の心の葛藤が描かれている。
けんかのきもちってタイトルだから
“やっぱり喧嘩はだめだなぁ。友達とは仲良くしなきゃ”という教えのある絵本なのかと思いきや違った、深い。
絵も人の姿、表情の描き方がリアルで且つ、感情の起伏が豊かなためぐっと親近感が湧く。凄まじいインパクトも感じる。
語彙力なくて申し訳ないが
“あぁ、その「けんかのきもち」かぁ”と腑に落ちた。
きっと子どもの頃のあの喧嘩したときの変なモヤモヤな気持ちは
こういうことだったんだろうと理解できた。
子どもたちが喧嘩したときは、すぐ解決しようとすることに全てを注がず、
けんかのきもちの行く先を待つ事も必要だと思えた一冊だった。
是非、低学年の子どもにもおすすめしたい。
とは故、小1の子どもの感想は
「やっぱりケンカは良くないなぁ。仲良くないと寂しいでしょ?仲いいのが良いもん。」
であった。
うん、ママもそう思う。
読み応え ☆☆☆☆
奥深さ ☆☆☆☆☆
インパクト ☆☆☆☆
『けんかのきもち』
文・柴田愛子 絵・伊藤秀男